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好きな店綴り

美味しい物、好きな店、自分用の記録/ヘッダー:ベルヴェデーレ宮殿,ウィーン

銀座ブラジル 浅草支店

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浅草にある銀座ブラジル。結局どこ!?と心の中で突っ込むのがお約束。

昭和の初めにオープンした本店は銀座にあって、ブラジルからコーヒー豆を輸入していたことから「銀座ブラジル」の名がついたらしい。現在本店は閉店していて、店舗はここ浅草のみ。

“新仲見世商店街”のメイン通りの一本隣。そこに銀座ブラジルはある。

「浅草で「新」といえば新仲。東京でもっとも歴史のある商店街。5部からなる、380mのアーケード通りにはレストラン、雑貨店、洋品店など108のお店が連なります。」
▶浅草観光連盟サイトhttps://e-asakusa.jp/information/1358より
▶新仲見世商店街公式サイトはこちらhttps://www.asakusa-shinnaka.com

ちなみにこの商店街には、ホットケーキで有名な老舗喫茶店ハトヤや、喫茶店友路有もある。

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小豆色が目立つ大きなのぼりと、センスの良い八角形の看板が出迎えてくれる。

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ディスプレイを眺めつつ、階段を上っていく。
画像中央の階段の壁、何故か小さく目立たない「営業中」の札が引っ掛けられているのが可愛い。

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未知への期待に好奇心が擽られる道筋。壁には大きく店名の看板。

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開店時間に伺ったので一番乗り。(写真右下モザイクは次に来店したお客さん)
店内は雑多に見えるのに不思議と落ち着く。

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全て英語が併記されているのが外国人観光客の多さを物語る。

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元祖ロースカツサンドと元祖フライチキンとで悩む。
しかしこの後も浅草喫茶店をハシゴする為、胃袋に少しでも余白を持たせておきたいというせめてもの抵抗でフライチキンを選択した。先に結果を述べると、見事に満腹にさせられてしまった訳だが。

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Bランチ(フライチキン)¥1100
選べる飲み物はブレンド珈琲。

名物フライチキン。
噂に聞いた通り、その柔らかさに口に運んだ瞬間目を見開いてしまう。最早ケーキに等しい。華奢なフォークを軽く落とすと、衣とチキンが容易に切り離されてしまう。ナイフは全くもって不要。
ドーナツよりもふわふわしたチキンが、僅かの抵抗も無く優しく食べられてくれる。油っこさは感じない。
檸檬をかけてもチキンの風味は損なわれず、丁度良いスパイスになる。
花の形に飾られた付け合せの人参ピクルスやポテトまで美味しい。
文句無しの絶品。お見事。

トーストは旨いのに間違いはないが、かなり独特の味がある。バターとマッチし過ぎているのでは。これ自体がそのまま商品であるかのように融合している。

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くっきりときのこ型。どちらが上だろう。

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扇形のペーパーナプキンスタンド。クレープの様に店名入りナプキンが顔を出している。

女性店員さんに「美味しいです」と言うと、微笑んで「そうでしょ」と頷く。「うちの自慢だから」と穏やかに慣れたふうに答えてくださる姿には、長年この場所で店を守っている方の貫禄がある。

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だんだんと席が埋まり、店内は賑やかになっていく。
ランチセットを頼んでいた一人女性客に、店員さんが「食べ切れなかったら持って帰って」と声をかけていた。いいんですかと客の女性が聞き返すと、「うん、待ってて」とすぐにアルミホイルとビニール袋を持ってきていた。「そのまま出して食べて。温めると固くなっちゃうから」と、食べ方まで教えてくれる。実家のお母さんの様。

また、この日は新型コロナウイルスの為不要不急の外出は控えるようにとの政府からのお達しが出た週だった。
常連さんと思われる男性がやってきて店員さんに話し掛けている。「どうですか」「全然駄目よ、全然。いつもの3割くらい」と会話していて、口振りから男性の方もご近所の商い人なのだろうことが知れた。雰囲気から、顔馴染みの同業者にも敬意を払われている店なのも伝わって来た。

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老舗喫茶店の中で浅草の下町のコミュニケーションが交わされるのを聴きながら、フライチキンの柔らかさを堪能する。



食べログ
銀座ブラジル 浅草支店
03-3841-1473
東京都台東区浅草1-28-2 2F
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